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10月24日(水)「Testu Nakamura: Return to Afghanistan」

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 アフガニスタンで医療活動、灌漑活動をしているペシャワール会の中村哲医師に、外務防衛部会に来ていただく。

アフガニスタンというのは面積が日本の1.7倍、人口が2千数百万人で、8割が農民。谷ごとに部族があり、日本人が考えるような民族国家ではない。宗教は保守的・古典的なイスラム教がほとんど、タリバーンのような宗教は都会のエリートの宗教である。

 1979年に旧ソ連が10万の兵隊でアフガン侵攻、200万人が死亡、600万人が難民化した。しかし、ソ連は治めきれずに89年に撤退。その後、92年に共産政権が倒れ、地方軍閥の割拠時代となった。

 92年には、難民が帰還しはじめたが、2000年5月より大旱魃に見舞われ、これは現在も続いている。
 国際機関の推計によると、1200万人が被災、500万人が飢餓線上にあり、100万人が餓死している。
そうした状況で、アフガニスタンの人々が待っていたのは、「援助」だったのに、やってきたのは「制裁」だった。

 米国艦隊に対するテロなどの制裁として、2001年1月から行われた経済制裁は、大きな分岐点だった。これ以降、外国人に対する不信・敵意が爆発。過激派が力を持つようになり、仏像破壊なども起こった。
 そこに、9.11が起こり、その後すぐにアフガニスタン報復が行われた。

その後、首都カーブルに北部同盟とアメリカが入ってきたが、現在では、首都以外は地方軍閥が支配し、首都が取り囲まれている状況。飢餓を放置しているので、都会に難民が流入し、一触即発の状態にある。そして、日本では全く報道されていないが、カルザイ政権も水面下でタリバンと交渉を始めている。


 戒律の厳しいタリバンが去って、ケシ栽培が復活し、今では世界の93%を産出している。米国と連合国の「不朽の自由作戦(OEF)」の「自由」の中身とは、ケシ栽培の自由、売春をする自由、乞食をする自由、餓死する自由、援助に付随して一部の者が儲ける自由と言われている。

 テロの脅威というが、10数年間私達は一度も脅威にあったことがない(米軍が面白半分にやった掃射にあったことがあるだけ)。

 日露戦争を戦い、外国に軍隊を送ったことのない国=日本への対日感情はすこぶる良い。しかし、理不尽な戦争に参加しているということで、それは180度転換し、悪化しつつある。

 日本の議論を聞いていて、「海上補給をしないならば何をするのか」という論理は奇妙極まりない。「戦争に参加しない」ということがものすごいインパクトがあるのだ。

 生活の再建、農業の支援など、すべきことはいくらでもある。民生支援は、じっくり調査して慌てることはない。

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