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9月20日(月)「労働」

 プロ野球のストでは、マスコミは当初かなり批判的だった。「ファンのことを考えない選手の身勝手。子供達の夢をつぶすな」みたいな論調でやっつけられると踏んでいたのだろう。ところが、誰が知恵者だったのか、選手側のファンへの対応がよかったこともあり、ファンと一般人が選手側についた。一般の人も経営者側のうそ臭さに気づいたのだ。そして、マスコミはその態度を反転させた。

 もし、プロ野球でなかったら、もし選手側の対応がファンの共感を呼ぶものでなければ、このストはあっさりと潰されていただろう。それほど今の日本ではストを打つことが難しくなっている。以前の選挙区で何社か倒産した会社の組合に何度か行かせてもらったが、会社が潰れる(ている)のに、ストも何もないという感じだ。

 特に産業のハイテク化に伴って、必要とされる労働力はInterchangeable(相互交換可能)な労働力になっている。「アンタが嫌なら中国へ行くよ、沿岸部の人が嫌がるなら、内陸部からいくらでも人はくるんだよ」とまあ、そういうことである。最近回りで聞く、ホワイトカラー系も凄い状況だ。3ヶ月ごとに契約更改がある(クビが繋がる)条件で働いているという話を聞いてびっくりしていたのだが、それを上回る一週間毎というのが某外資系投資銀行(証券会社)であるという話を聞いた。週末に携帯電話に人事部から電話がかかってきて、クビを切られたら月曜日に担当者が来て机の中をダンボールに詰めて本人に送るのだそうだ。

 そういう労働は人間性を破壊する。

 長い年月をかけて積み上げてきた人間の基本的権利は、ここへ来て全く無視されるようになった。ある意味では、9条よりも形骸化が激しいのが労働基本権じゃないか。現代的な危機ていうのは、資本が巨大化・加速化し、人間がまるでロボットの部品の一つのように扱われることだ。これは歴史への逆行であり、その勢いは経済のグローバル化に伴ってますます強大化している。

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